我々は、M&Aにおける『最適なお相手』を探すためにあらゆる方法を使っています。
例えば、日本有数のマーケティング会社である『矢野経済』と資本提携させていただいたのもそのひとつです。
同社と協働することで、マーケティングの観点からもっとも大きな相乗効果を生む相手先を『科学的』に探すことができます。その意味では、矢野経済研究所とのコラボレーションは最高にすばらしいものです。
しかし、マーケティング論やシナジー効果検証では見えてこないのが『赤い糸』です。
人間の結婚でもそうですね!!「え!!あの人とあんなタイプの人が!!」と思うことがありますが、結構上手く行ってすばらしい家庭を作っているケースがたくさんあります。
逆に、『お似合いの相手』と思っても、結婚したらギクシャクして結局離婚してしまった!というケースも見受けられます。
人的依存度が比較的高い中小企業のM&Aは、人間の結婚に近いものがあります。
『相性』、『赤い糸』は、どうしたら確認できるのでしょうか?
私は、社長同士のトップ面談の時、特に2回目以降に、買い手社長が一度はご夫婦で売り手の会社に行くことをお勧めしています。そして会社見学をし、夜には売り手もご夫婦で近くの料亭でも取り、仲介者を入れて5名でお食事をしたりお酒を酌み交わしたりしてください。
そこで、創業時の苦しみ、不渡手形を掴まされて経営危機に陥った時、信用していた社員に裏切られて辛かった時、などの思い出話をしてください。そんな中から、経営理念、社員への思い、得意先への思い、仕事のロマン、財務の考え方、などがありありと浮かび上がってきます。
それらが、自分たちの生き様と共感できるかどうか?これが一番重要です。