今週(4/17)号の東洋経済の特集は、「相続・事業承継」に関するものです。
『事業承継 子どもが継がなければ外部への売却も選択肢』の章では、事業承継の現状について当社からコメントさせていただいております。
また、それにとどまらず、82ページから83ページの2ページにわたり、”事業承継のケーススタディ「老舗ブランドを守る」”で、当社が仲介させていただいた2例が掲載されています。
詳しくは、ぜひご購入していただき、お読みいただきたいと思いますが、載っているのは
(1)後継者不在の老舗のお菓子屋(北海道)
(2)株式会社藤清様(京都)
の2社です。
1例目は、北海道の名門老舗企業で、シュークリームを中心とする生菓子製造企業です。
会長(前社長)は後継者がいらっしゃらず、M&Aをご決意されました。
譲り受けた会社は同じく北海道の企業です。
社長は北海道で食品関係を幅広く展開されている、素晴らしい事業家です。
現在では、”老舗企業のブランド”、”研究熱心な会長(前社長)の協力”、”事業意欲が旺盛で素晴らしい経営者の譲受け企業社長”、この3つの力が素晴らしい相乗効果を発揮しています。
老舗のお菓子屋の件は、昨年9月にNHKの「ETV特集 社長たちの決断」でも放映されました。
2例目の、藤清様の前社長・藤本さんのご子息は、超一流国立大学医学部でドクターとして働いておられます。
もともとご子息を後継ぎにするという固定概念はなく、「自分の好きなことをやれ」と育てられたそうです。
藤清様は創業100年を超える老舗企業ですが、創業300年を超える超老舗企業の月桂冠様に引き継いでいただきました。
両社とも、「地下水」「食品」「味」がキーワードの会社です。
月桂冠様は藤本一族に2%の株の所有を残して譲り受けました。
藤本前社長の、”子どもやその末代まで、「親がこれだけの会社を営んでいた」、ということを知っておいてほしい”、という想いを汲んでのことでした。
この心遣いが、真のPMI(ポスト・マージャー・インテグレーション)につながるのが、中堅企業のM&Aです。
※ちなみにNHKの放送を担当されたのはチーフ・ディレクターの米原さんという方です。彼は「中小企業の生き残り」をテーマに、何十年もドキュメンタリーを撮り続けている素晴らしい方です。この放送をご覧になっていただければ、本当のM&Aの姿が理解できると思います。